人間薬(にんげんぐすり)

入会2年目にして、初めて「同友会大学」に参加してきました。

テーマは「精神保健と福祉の現場」
講師は、元こらーる岡山診療所の代表で、精神科医の山本昌知先生。

高名な先生と伺っていたので、どんな専門用語が飛び交うのかと身構えていたのですが、
物腰の柔らかな、なごみ系のお人柄が伝わるような語り口調で、とてもわかりやすくお話し頂きました。

はじめに「飲む薬」だけに頼るのでなく、「人間薬」が何より大切だと。

人の5つの「欲」のお話しがあり、ストレスが生じた時に発散する、もしくは不適応な行動を起こしてしまうメカニズム。

助けを求めるサインが、身体や精神に症状として現れ、症状となり、反社会的な行動に出てしまうこと。
熱中・逃避・閉じこもり行動。
逆に優等生を演じるがあまり、突然、糸が切れたような行動をとってしまう事例。

抹殺される恐怖心。
攻撃や拒絶、展望の逆転、病識の欠如、羨望。
一見、何気ない会話の中に、それらが潜んでいて、年月を経て繰り返していくことで、
症状として固定されてしまう。
病とは、コミュニケーションがうまく図れないことから生じているケースが多いとも。
だから、この改善をすることで、病気が改善される例もあるのだとか。

対応策として「傾聴」
ただひたすら「聞く」「聴く」「否定しない」同意できる時にだけ「同意する」
比叡山の高僧の問答の事例が、とても軽妙な語り口で、会場が和やかな雰囲気に。

先生のお人柄。
数十年分の経験値からくる、海のように穏やかで、何をも動じず、恐れず、受け止める域に達しているのを感じました。
コミュニケーションの難しさ、「普通」や「個性」「感じ方」の違いを実感できる簡単なワークで、
会場内で、なるほど!の声がたくさん上がりました。

10年間、関わり続けた患者さんからのクレームとも取れる申し出を
素直に実行して、その出来事でさえも、学びとしてこの場でお話しされている。
「変わってはいけない」
この一編の詩に、万感の思いが込められているようでした。

その後のグループ討議では、様々な経営規模の社長さんや、社員さん達と共に、意見交換。
精神科での勤務経験、経営者として、地域の子どもとの関係において、雇用される側として。
許容量の差をコップの水に例えたり、絶対評価と相対評価に置き換えて説明されたりなど、学びの経験値も高い方々ばかりで、
より深めることができたように思います。

経営者として、社員さん達が「生き生きと」「個性を発揮して」「補い合い、力を合わせて」
一つの会社の中で共に働けることは、嬉しいことなんです、と。

失敗しても許される、総合評価こそが大事だと。

最後に質疑応答の中で、精神的な病になる人は、総じて
がまん強い。
優しい。
気を使う。
そのような方が多いとのこと。

生い立ちまで遡り「抹殺される恐怖」を感じるまでに至った経緯に寄り添う。
途方もなく長い道のりかもしれないが、現場に長年いらっしゃった先生の言葉は、どれも実践に溢れていて、
絶望ではなく、希望を感じさせる柔らかさがありました。

福祉という枠組みでなく、この人達がそのようになったプロセスをたどることから、
私たちは、学べる事があるはず、と最後に言われた事がとても重く感じられました。

「人間」こそが最大の薬。
人間同士はコミュニケーションは、もともとできないもの。
だから、できるように「努力」が必要。
この前提に立てば、何もかもが自然と変えられるのではないでしょうか?








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# by atelier_kt | 2016-12-20 00:44 | セミナー

琴線に触れるもの

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校外学習の子供を会場まで送り届け、
いつものお気に入りのカフェでの打ち合わせからのスタート。
コーチング的ヒアリングで、全神経を傾けて、聴く。
これを続けてると、琴線に響いてきて、共感の輪が果てしなく広がっていってしまうことがある。
広げて深めて引き戻しては、ビジネスに決着させる。
感覚で拾い集めたものを、同期させて、言葉に変えてると、
これまた絶妙なタイミングでシンクロが起きて、
まるで伏線を張ったかのように、抑えと導きの声が届く。
すごいな〜、自分。
いや、周りの人がすごいんだろうね。
結びに感謝しなきゃ。
そんなこんなで、今月もみなぎる充実感でGOします。
お役目を果たすため。
ブランディング。
この言葉、ちょっと流行り言葉みたいになってるけど。
ブランドって、そんな簡単に作り出せるもんなんかじゃない。
創始者の思いと歴史があり、洗練され研ぎ澄まされ、
淘汰され残れたほんの一部だけが本物のブランドなんだから。
心の届く場所へ。
現実に着地させる。
この一連の行いを「役割」とさせていただけることに感謝いたします。




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# by atelier_kt | 2016-11-02 23:04 | ブランディング

失敗事例から学ぶ障害者雇用

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岡山市障害福祉課の主催による、岡山同友会、障害者問題委員会との懇談会。

今回で4回目になるこの集まりに、障害福祉課の方、就労支援機関の方々、岡山同友会会員さんなど30名ほどのご参加をいただきました。

就労支援の事例報告として、「就労移行支援センター フリーデザイン岡山」の支援員の方から、就労がうまくいかなかった実例についてお話しいただきました。

精神障害を持たれた50代女性、能力が高く支援センター内でも期待され、ご本人の希望に沿った就職先を段階を踏んでマッチングさせていたのに、なぜ失敗に終わってしまったのでしょう?

細かい経過、ご本人の状態や特性、受け入れ先の企業の理解と対応、支援センターの介入・支援について、時系列のご報告をいただきました。

その後、グループディスカッションで、6〜7名のグループで自己紹介の後、感じたこと、長く働き続けるために必要なことについて考えを出し合いました。

まず、出たのは「実習」の重要性。

このケースでは、受け入れ企業側、ご本人の意思なども尊重して「実習」のプロセスを入れずに本採用からのスタートでした。

障害をもたれた方の特性、その方への最適な支援は、本当に千差万別で、職場によっても柔軟な対応が必要になります。

また、「新しい環境」に過度の緊張を抱いてしまう特性のある方に、慣らし期間にもなる「実習」を組み入れなかった反省は大きいのではないか?

「実習」期間に、本人と受け入れ側、支援期間3者のすり合わせをしながら、スモールステップで進めていくのが重要。

ディスカッションの中で「最高の配慮」という言葉が出て、その真の意味合いについて、立場の違い、知識や意識や温度差によって、

全く違う意味に取られかねない危険性もある、との見解に至りました。

それぞれの立場、経験から様々なケースを出しての深い話し合いができました。

印象的だった事例として、
「自己発信ができない」特性の方がいる、ということ。

受け入れ側が「いつでも相談してくれたらいい」と善意で申し出てくれた「配慮」も
この特性の方にとっては、かえって気を遣わせてしまって負のスパイラルの陥ることもあるという。
「いつ」「誰に」「どんな方法で」「何を」「どのように」を明確に、日報、日記、メールなど、手段についても具体的に、ご本人に一番負担にならない方法で
「相談」できるシステム作りをすることから。
本当にこのやり方でいいのか?と常に検証する姿勢で、職場の皆さんが、その方の特性や対応の仕方を共有できるように。

これは、この4月から始まった「障害者に対する合理的配慮」の義務に通じるのです。
決して「特別扱い」ではない、ということを、双方が認識して実行していく必要がある、ということですね。

この他にも、障害の特性の中に、ご本人が独特の言葉の意味づけをされている事例がかなりあるそうです。
常識的な意味ではなく、ご本人が独自の意味づけをした上で使っている場合もあり、言葉通りに受け取ったらまるで正反対に取り違える危険性もあるらしく。
この辺りは、支援者側も、心理ワーカーなどのアドバイスを受けながら、細心の配慮で接していかなければならないようです。

今回は「失敗事例」から学ぶという設定でしたので、重い内容も出ましたが、
参加者の皆さんは、本当に熱心に、真剣に、討議に参加されていました。
これらのケースをそれぞれの現場に持ち帰り、「失敗」でなく次のステップへの「経験値」として生かしきたい、と皆さんおっしゃられていました。

この懇談会は、年に2回の予定で3年目になるそうです。
時期は来年3月頃の開催予定です。
障害者の雇用、支援に興味関心のある、経営者、支援機関の皆様のご参加をお待ちしております。






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# by atelier_kt | 2016-10-27 01:16 | セミナー

関係の質〜思考の質〜行動の質〜結果の質

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今日は、岡山同友会東備支部の10月例会に参加してきました。

制作現場が押していて、最後まで参加を悩みましたが、
やはり、行ってよかったです。

「老舗・鷹取醤油のブランド力」
〜100年続く老舗のこだわりの味、新しい味〜

メーカーさんで食品関係で、業務用と小売用の両方を製造していて多品種小ロットが得意。
しかも100年続く地元の老舗企業。後継者。ブランド力。

馴染みのあるキーワードがいくつも見受けられて。

そして、伺った内容は、小手先のノウハウなどというレベルではなく、
実に深く、本質をつくお話でした。

さすがは、人間力重視を謳う岡山同友会。

生きる価値や意味について。

そして、お客様、社員さん、業者さんとの「関係性の質」が最も重要と断言される社長の、
穏やかだけれども、信念に満ちた語り口調がなんとも印象的でした。

エピソードの一つ一つが、「行動精神」にリンクしていて、
理念に通じる「綱領」として明文化されている内容もまた、
経営の目的や、企業のビジョンを端的に表現していて、
きっと、何度も何度も、社内外で発言されてきたであろうことが容易に想像できました。

先代とのエピソード、前職を惜しまれながら退職しての事業継承の経緯や、配送や製造現場での貴重な体験。

26年前の記憶を鮮明に思い出される姿に、初心を決して忘れない固い決意を感じました。

営業担当や工場長との熱い信頼関係をベースにしている社風が随所に現れていました。

これらは全て、「関係の質」「価値」よりも「意味」に重きを置いてきた社長の発言と行動の結果なのだと思います。

その後のグループ討議では、初めましてのメンバーさん方と、とても有意義な時間を共有できました。

いつもと違う支部での出会いと、経営者の会員さん同士の信頼関係に、とても良い刺激と気づきをいただけました。

やはり、継続は力なり。

そして、柔軟性を持つこと。

学び続ける姿勢が肝要ですね。











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# by atelier_kt | 2016-10-12 00:33 | セミナー

焼くぜ、さんま!繋ぐぜ、絆!〜吉備笹の葉焼さんま〜

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先の東日本大震災で被災された気仙沼市と、「食」を通じて交流を深め、

「復興」から、地域と文化の「交流」を図っていく活動をされている

「吉備笹の葉焼さんま」様の名刺を制作させていただきました。

肩書きも「隊長」「副隊長」「焼きリーダー」など、個性あふれる有志の隊員の皆様です。

隊長から直接、イベントにかける熱い思いをお伺いして、

まずはイベント当日のいでたちでのプロフィール撮影から、制作は始まりました。

落語のお題で有名な「目黒のさんま」に始まった、目黒区の焼さんまイベント。

こちらに、気仙沼市から「焼き師」と呼ばれる、さんまを焼くプロの方達が集合していたのですが、

これに縁を得て本場目黒の「気仙沼実行委員会」から、2014年に命名された「吉備笹の葉焼さんま」

宮城県気仙沼直送のさんまと炭火で焼き、

大分県臼井市のカボス、

地元岡山倉敷市の醤油を添えて、

味わうことでの応援して、地域間の交流を目指しておられます。

真の「復興」の形を模索しつつ、地域と地域の人を結ぶ、素晴らしい活動だと思います。

今年は、3日間、3か所で開催となります。

9月17日は、下石井公園の「おかやま秋の酒祭り2016」の中での開催。

お近くの会場へ、ぜひ、足を運んで「交流」の和へ入ってみてくださいね!

吉備笹の葉焼さんま
https://www.facebook.com/sasanohayakisannma/?fref=ts
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# by atelier_kt | 2016-09-11 13:23 | 名刺


岡山のデザイン事務所。  経営者の良き社外パートナーとして、経営課題にデザイン・ソリューション(課題解決デザイン)を提供いたします。


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